近場で祭り

末莉「ねぇぱぱ,お祭り行こ,お祭り!」
Hal「祭り?」
末莉「うん,初詣に行った神社でお祭りみたいのやってるの。だから遊びに行こ」
Hal「そういや,F1見てるときに外で神輿っぽい音がしてたような……」
末莉「ね,行こ♪」
Hal「へいへい,行きましょうか」
末莉「わ〜い,お祭りお祭り〜」
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Hal「思ったより子供が多いねぇ」
末莉「小学生から中学生くらいが多いよね」
Hal「つか,ガキのくせに1品500円弱の物買いまくってやがるなー。屋台の種類少ないけど」
末莉「ほんとに少ないよね。一番人気があるのお好み屋さんだし」
Hal「買うのに6人くらい待たされたしな」
末莉「でも,お祭りって言ったらお好み焼きだよね?」
Hal「そうそう,あとはりんご飴も食べたいよな」
末莉「ぱぱ,りんご飴売ってないみたいだよ?」
Hal「へ?」
末莉「あそこ,梅を水あめでくるんだの売ってるけど,あれってりんご飴じゃないよね?」
Hal「つまらん…… orz」
末莉「あ,ほらほらぱぱ,射的射的!」
Hal「ん?んー……やめとこ」
末莉「えー,射的やろうよ大人気だし」
Hal「つってもな,見た目からして物理的に落ちそうもない物を狙ってもねー」
末莉「落ちないの?」
Hal「末莉,どれ欲しい?」
末莉「んーと,あのDSのゲームとか」
Hal「ムリムリ。台の手前においてある上にこれ見よがしに下の部分木で被ってるだろ,あれ,張ってあるか錘ついてるにきまってる。ほら,コルク当たっても微動だにしてねぇ」
末莉「ほんとだ……んと,じゃあっちのゲームソフトのは? プラスチックのリングの上に乗ってるからくっついてないよね」
Hal「そうだなぁ,あれもそのまま倒れたら台の上からはみ出やしないよな?」
末莉「あ……」
Hal「で,簡単に言って落ちるためには高さの半分以上が台からはみ出さなけりゃいけないわけだ。つまり,4〜5cmはふっ飛ばさなきゃいけないってことで,無理無理」
末莉「ぶぅーぱぱって夢がなさすぎ!」
Hal「そうは言ってもあまりに見え見えすぎてチャレンジする気にもならんて。輪投げも上から輪を垂直に落としてですら取れなさそうだし。せめて,あっちのダーツの方が夢がありそうかな?」
末莉「ダーツ?」
Hal「ああ,1等のシールだけ妙に硬そうだけど2等までなら腕でなんとかなりそうだし」
末莉「じゃ,ダーツ!」
Hal「はいはい,がんばってくれ」
末莉「んーと,えいっ! えいえいえいえいえいえいえいっ!」
おばちゃん「はい,6等が二つね」
末莉「あうぅ……」
Hal「へたくそ(ぼそっ)」
末莉「じゃ,ぱぱがやってみせてよ!」
Hal「8本もありゃ4等くらい当てられるとは思うが,この歳で4等以下あててもどうしようもないんでやめとく (^^;」
末莉「ぱぱも下手なんでしょ」
Hal「そりゃ,小学生の時に徹底的に練習しただけだしな。これで腕に自身があったらおかしいわい」
末莉「あ,あっちに綿菓子売ってる! ね,帰る前にアレかって♪」
Hal「綿菓子かぁ……俺も好きだけどあれって少しの粗目を膨張させてるわけで,それであの価格って損してる気がしない?」
末莉「そういえばそうだね。でも食べたいな〜ぱぱも食べたいでしょ?」
Hal「……買って帰るか」
末莉「うんっ♪」